徒然サブカル随筆

気の向くままにサブカルについて綴ります

イタくても進んでく

唐突だが、私はいわゆる「イタい」人間だと思う。
こんなブログにこんな記事をあげてる時点でお察しではあるが、少なくとも私は自分がイタいことを自覚している。

自覚している上で自らを晒す行為を繰り返している訳だから、おそらく私は相当なドMか、露出プレイが好きな変態かといったところなのだろう。

このブログも2ヶ月ほど更新が滞っていたのだが、こうしてまたキーボードを打ち込んで醜態を晒しているのは、ある漫画の影響が大きい。



左ききのエレン」というweb漫画を知っているだろうか。絵は決して上手くはない。むしろ下手すぎる部類に入るが、恐ろしく内容が深い。そしてアツい。
今、ジャンプ+で新たな作画の連載がスタートしているので、興味がある人は見てみるといいだろう。

その中で主人公の1人が言うセリフにこんなやりとりがある。

「俺は…何かになるんだ…」

「ハッ 何かって何だよ‼︎?」

「何かだよ‼︎俺は何かになりたいんだよ‼︎」

「だから何なんだよそれは‼︎」

「何か…!何かにならなきゃ…退屈で…退屈で生きていけねぇよ…」




久しぶりに、ぐさりと、刺さった。
そうだ。俺も、「何か」になりたかったんだ。



今の現状に特に不満はない。買いたいものも買えてるし、好きなこともできている。友人も少なからずいる。
しかし、何か足りない。どこか乾いている自分がいることも確かだ。


臆病な自尊心と尊大な羞恥心に塗れている虎のような今の自分では、「何か」になる土俵にすら上がれていないのではないだろうか。
この考えは以前から漠然と持っている考えだったのだが、今回この漫画を読んで再び燻っていた心に火がついた。


【天才になれなかった全ての人へーー】
というメッセージから始まるこの下手くそな漫画に、私はすっかり魅了されてしまった。


私も、天才になれなかった。
自分は何か特別なものになれるはずだという漠然とした思いだけが募っていくだけの青春時代だった。
結局、評価されることに怯え、影で指を刺されることに怯え、自分を曝け出して何かを表現するということをしてこなかった。

自分に才能がないと認めることが、途方もなく恐ろしかった。

だけど、あえてやろう。傷ついてもいいから、あがいてやろう。
イタいのは百も承知。才能がないのもわかってる。
ただこの渇きを、この退屈を、少しでも紛らわす可能性があるのならば、私はそこに賭けてみたいと思ったのだ。


これを読んで「イタいわこの人」と思うならばそれで構わない。そのつもりで書いているし、そう思えるということは現状上手くやれている証拠だろう。

しかし、どこかこの文章を読んで引っかかる人がいると私は信じている。自分の中にも退屈や渇きを抱え込んでる人がいることを願ってやまない。

そんな人は、とりあえずやってみようぜ。
イタくても、下手くそでも構わない。
動き出さないと、何かにすらなれないんだから。