徒然サブカル随筆

気の向くままにサブカルについて綴ります

時には昔の話を

最近ちょくちょくと「ブログ見てるよ」と言ってもらえることが増えた。
言ってくれる人たちに共通してるのは、みんな隠れキリシタン並みにこっそりと言ってくれるという点である。
みてるなら堂々とコメントなりなんなりしてくれ。ただし私に会った時にその話題をリアルに持ち出したら私はイタさのあまり発狂するので。そこんとこよろしく。

まぁ痛いから堂々と言えないのはすごくよくわかる。でもそれを伝えてくれるのはとても嬉しいし、共感してくれてる人もいるっていうことがわかって調子乗ってるのでまた書いちゃう。

と、言っても今回は哲学チックな話ではない。
このブログのタイトル通り、サブカルについてつらつら書き連ねていこうかと思う。
今回は『素質』についてのお話だ。


サブカルにのめり込む素質、というものがあると私は勝手に考えている。
それは「ディグる」ことに楽しみを見いだせるかどうかだと思う。

例えば好きなアニメがあったとする。その中のギャグで他作品のパロディが出てきた。
そこでそれをスルーしてしまうのか、そのパロディ元のアニメをチェックするのか。ここがポイントになる。

私の場合は「らき☆すた」だった。
らき☆すた自体にハマったかといえば正直微妙なのだが、あの作品はハルヒネタ(てか声優ネタ)が多かった。

そのネタがわかればこのギャグの面白さがわかるかもしれない。そう思ってハルヒを見たのが間違いの始まりだったかもしれない。

もともと小さい頃から吹き替えの海外ドラマやアニメを見まくっていたので、乱太郎がコナン。きり丸がルフィ、クリリン。しんべえがマスオくん。なんていうことを気づいて周りの友達に自慢していた。
そう考えると忍たまって声優豪華だよな恐ろしいくらいに。

その次は音楽だ。バンプにハマった。ラッドにハマった。アジカンにハマった。エルレの復活でこないだ泣いた。
そこからそれぞれのアーティストがリスペクトしてるバンド。影響を受けたバンドなどをどんどん掘り下げて知識をつけていくのが楽しくてしょうがなかった。


1つ例を挙げてみよう。KinKi Kidsの『硝子の少年』名曲だね。
この曲は山下達郎が作曲、作詞は松本隆である。
山下達郎は名前くらいなら知ってるけど、松本隆って誰?」
と言う人が大半だろう。そして大半の人はそこで追うことをやめる。
じゃあ試しに松本隆を追ってみよう。
どうやら松本隆は「はっぴぃえんど」というバンドをやっていたらしい。解散後、作詞家として色んなアーティストの作詞を手がけている。「ロマンチックが止まらない」「木綿のハンカチーフ」「赤いスイートピー」……アニソン好きな人なら「星間飛行」の作詞といえばおぉ!となるだろう。

凄まじい名曲たちの作詞をしているすごい人なのはわかった。じゃあ、その人が組んでた『はっぴぃえんど』ってどんなバンドなんだろう?

調べてみると、日本語ロックの先駆けであり、大瀧詠一君は天然色という曲をYouTubeで聴いてみるといい。絶対知ってるから)、細野晴臣(その後坂本龍一らとYMO結成)など、錚々たるメンバーが並んでいる。そんなレジェンドたちがバンド組んでたんだ!すげー!

ってな具合で、掘り下げれば掘り下げるほど色々なことがつながってくる。昔聴いてたあの曲がこの人の作詞だったとか、この人の前のバンドだったとか、そういう発見があるのがとても楽しい。

ちなみに日本語ロックというのをはっぴぃえんどが創り出したが、『日本語で歌ってるのに英語に聞こえる(ダブルミーニング)』を確立させたのは桑田佳祐であり、『1つの音に複数の言葉を詰める』ことを開発したのはミスチルの桜井だったりする。

今だに活動を続けている大物アーティストは、偉大な功績を残してるからこそレジェンド足り得るのだ。


今までの文章を読んで、『おもしれー!もっと知りたい!』と思えたらそれはサブカルの才能があると私は思う。
別に音楽じゃなくたっていい、映画やスポーツ、ミリタリーや歴史だって構わない。それら全てひっくるめてサブカルチャーなんだから。

正直この知識をつけたところで、為になるかといえば全くならない。仕事に役に立つわけもなく、そんな事やってるなら勉強しろと言われてしまえばごもっともである。


サブカルチャーは役には立たない。
だけど、その人の人生を少しだけ豊かにすることはできる。
娯楽って、そういうものであるべきだと私は思う。
(今回のタイトルみてピンときた人はジブリ大好き人間だからね。そーゆーわかる人だけわかるネタ仕込めるのもサブカルの良さだよね)

試しに自分の好きなモノについてちょっと本気で調べてみるといい。意外とのめり込むかもしれないですよ?