徒然サブカル随筆

気の向くままにサブカルについて綴ります

僕たちはNUMBER GIRLを知らない その1

遅ればせながら、NUMBER GIRL 活動再開本当に、本当にありがとうございます。
私の人生の中で3本の指に入るバンド。これぞジャパニーズ・ロックであると確信できたサウンド
生で見られることに大変興奮しております(すでにライジングの会場は抑えた。ヘブンズ最前線で見るぞ俺は)

さて、NUMBER GIRL。いわずと知れた伝説的バンドではあるが、サブカルこじらせていない人にとっては「誰それ?」という認識しかないだろう。30代前後ぐらいの人までで、よほどロックが好きでもない限り、このバンドを知っている人はそう多くはない。

でも、本当にかっこいいのだ。最高にROCKなのだ。後続のフォロワーがごまんといるのも頷けるのだ。
なので今回は、私のわかる範囲で、NUMBER GIRLがどんなバンドだったのか、どんな影響を残してきたのかをまとめていきたいと思う。
私も後追いで入ったクチなので、実際にライブに行ってた人たちに比べたら全く知識なんてないかもしれないが、好きだということは変わらないのでご容赦願いたい。


さて、NUMBER GIRL。活動期間は1995年から2002年までの7年間(メジャーデビューは1999年)で、その後の邦楽ロックに大きな影響を与えたバンドである。

Vo.Gt 向井秀徳
Gt 田淵ひさ子
Ba 中尾憲太郎
Dr アヒトイナザワ

の4名。特にフロントマンの向井秀徳存の在感たるや。まずは黙ってアー写をご覧いただこう

f:id:subcal_ozisan:20190403215757j:plain
2019年撮影時のアー写


あれ?ダサくね?と思った諸君。ちょっと待ってほしい。
彼らの現役時代のアー写もご覧いただこう

f:id:subcal_ozisan:20190403220310j:plain
現役時代のアー写




はい。お察しの通りこのバンド、ビジュアル面では全く魅力がありません。
当時、ボーカルの向井秀徳の恰好はまさに「のび太」もしくは「アキバのオタク」にしか見えない。
しかも彼らがメジャーデビューした1999年は L'Arc〜en〜Ciel・GLAYの全盛期。
そのほかにもTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTBLANKEY JET CITY等、ビジュアル面で魅力のあるバンドか、いわゆる「ロックンロール」のイメージ通りの革ジャンやスーツでキメるバンドが大半だった。


お世辞にもビジュアルはよくないし、歌だって全くうまくない。というかむしろ何を言っているかわからない。
だけど、ひたすらに「圧」は感じる。とてつもない初期衝動を感じるのだ。
今風に言うなら「エモい」とでもいうのだろうか。
まぁどんな感じなのか、とりあえず一曲聞いてみてほしい。



youtu.be


いかにもイケてなさそうな男が、鬼のような形相で叫びながら歌っている。なのに曲はとても爽やか。
それまでのロックンロールのようなギターの歪みもなく、ただひたすらに、ジャキジャキしたシングルコイルの音で畳みかける。
「ダサいんだけど、でもかっこいいんだよ!!!!」
と声を大にして言いたくなる。このバンドを見てから私はロックンロールは「衝動」の音楽だと思っている。顔や歌のうまさなんてどうだっていいんだ。「圧」を。「衝動」を。どれだけ伝えられるかがロックンロールか否かだ。

もっと単純に言うと「俺だってロックンロールをやったっていいんだ」と思わせてくれたのだ。
陰キャでも、根暗でも、それでも何か叫べばロックンロールができるということをまざまざと見せつけてくれたのがこのバンドだ。





「福岡市。博多区から参りましたNUMBER GIRLです」


www.youtube.com


向井のこの一言から始まる「OMOIDE IN MY HEAD」は彼らの代表曲。アヒトイナザワのこれでもかといわんばかりの手数のドラム。中尾憲太郎のルードかつ直線的なベース。田淵久子の唸りにも、叫びにも似たギター。そしてそれをまとめ上げる向井秀徳の圧倒的センス。どれをとっても最高だ。そして、聞いた後に俺は眼鏡をかけなおし、ふらつきながらジントニックを飲むのだ。


ぜひ、ライブで見てほしい。CDではこのバンドの魅力をすべて表しきれていないのが事実だ。

それまで「不良」や「イケてる」人たちがスポットライトを浴びていたロックンロールの流れに新たな一石を投じたのがこのバンドだ。
そして、今多くのバンドがテレキャスターを使っているのも、このバンドの影響が大きいと個人的に思っている。

今回はここまで。
次回はNUMBER GIRLサウンドの個性。なぜ「ジャパニーズロック」と私が思っているのかも含め、もう少し論理的に書いていこうと思う。
今回は再結成がうれしすぎて感情の赴くままに書いてしまった。

とりあえず、「ダサいやつらが叫ぶ」ことが「ROCK」に結びついたという偉大な功績を成し遂げたバンドだということを今回は理解していただけたら嬉しい。

マジで知らない人たちはライブをみてくれ!youtubeでいいから!ほんとカッコいいから!