徒然サブカル随筆

気の向くままにサブカルについて綴ります

ナンバーガールは実在しました。

※公開するのをすっかり忘れていた過去のライブレポです
よろしければご覧ください


既に2か月ほど前の話になってしまっているが、去る1月19日。
私が愛してやまない NUMBER GIRL の札幌公演に参加してきた。

昨年の夏に涙を飲んだライジングサンからはや半年。待ちに待った。本当に待ったのだ。

私はいわゆる「後追い世代」である。現役世代の彼らは、映像でしか見たことがない。
もう生で見ることはないと思っていた彼らの過去の映像を食い入るように眺めていた。

本当の意味での「ジャパニーズロック」であると私が信じて疑わない彼らのサウンドは、その後の私の音楽人生に多大な影響を与えた。(ナンバガフォロワーばかり追いかけて聞いていたのはいい思い出である)

ハイスタしかり、エルレしかり。最近過去の名バンドの再結成が増えてきている。
それ自体は大いに歓迎すべきものであるのだが、やはり見る前には一抹の不安がよぎる。

現役の彼らのライブを見たことがない私は、過去のライブ映像ばかり見てきた。
ひさ子が叫ぶようなギターをかき鳴らし、ナカケンがひたすらなダウンピッキングでグルーヴを作り、アヒトイナザワがこれでもかとドラムをたたき散らす。そこをまとめあげるカリスマ向井秀徳

2002年に解散して、ほぼ20年弱の年月が流れた。彼らもキャリアを重ねているとはいえ、かつてのような演奏をできるのだろうか。
端的に言えば「いざ本物を見たときに、今までを美化しすぎてがっかりしないか」という懸念があったのだ。

再結成するバンドには必ず関わってくる懸念である。もちろん現役でライブを見てきた人たちであれば、かつてのライブのような感動を得れるかどうかという問題もあるだろう。
「映像で見たような感動を、生でも得られるのだろうか…」
ライブ会場に向かう私はそのことばかりが頭にあった。

番号は49番。稀に見る良番。ほぼほぼ最前で見ることができる。
一杯引っ掛けてから向かおうかとも思ったが、アルコールはライブが終わってからにしようと我慢し、入場と同時に最前列に陣取った。

18:00。開演だ。
メンバーが続々出てくる。ナカケンとアヒトは初めて見る。緊張で空気が重たく感じる。
こんなにライブ会場の空気は張りつめていただろうか…
そんな中での一曲目。「鉄風鋭くなって」


私の懸念は杞憂に終わった。
映像で見た4人が、そこにいた。
4人のグルーヴが、変わらずそこにあった。

なぜだかわからないが、涙が溢れてきた。
俺の画面越しの青春がそこにはあったのだ。

最高のライブだった。終わった後はラーメンをかっ喰らい、しばらくやめていた紙タバコを吸いながら岐路についた。
後は、ジントニックでも飲んでたら完璧だったんだけど、それはまた今度にしておこう。